結論(この2行だけでも)
当面は今のまま(Shopify+出店管理アプリ)で走り切ります。出店100社までは、この土台で戦えます。
乗り換え・自作は「安くなる話」ではなく「重くなる話」でした。代わりに、乗り換えないと得られないと思われがちな2つ(お客様の買い回り体験・データ活用)は、今の土台のまま先取りする策に着手しています。
1なぜ今、土台を見直したのか
出店企業の登録の仕組みを作り直すにあたり、「そもそも今の土台(Shopify)の上に作り込んでよいのか。別のサービスや自作に移るなら、作り込む前の今が最後のチャンスではないか」を確認するため、世界・国内の事例を調査しました(2026年7月25日実施・一次情報にあたっています)。
23つの選択肢を比べた結果
| 選択肢 | 費用の目安 | 私たちに合うか | 判定 |
|---|---|---|---|
| A. 今のまま Shopify+出店管理アプリ |
現在 月約5.4万円(請求実測) Shopify本体¥13,500+出店管理アプリ¥40,900。アプリは400社用の上位プランで契約中ですが、公式の料金表を確認した結果プラン間の機能差はなく(違いは社数の上限だけ)、25社用へ変更すれば月約2.2万円に下がります(→下の「お金の面」参照) |
今の13社は、このアプリが最も得意とする規模のど真ん中。同アプリで100社超を運営する海外モールの実例も複数確認できました | ◎ |
| B. モール専用サービスに乗り換え | 大手向けは年1,300万円超。中小向けでも月数万円+売上連動 | 大手向けは論外の価格。中小向けは価格は現実的でも、今まで作った仕組み(メール配信・レビュー・自動化)を全部作り直すことになり、割に合いません | × |
| C. ゼロから自作 | 作る費用はAIで安くなったが、「運用する責任」が丸ごと自社に | 食べチョクもポケットマルシェも、技術者10名超の専門チームと十数億円の資金があって成立している方式。決済トラブル・セキュリティ・24時間の障害対応を1人体制で抱えるのはリスクが大きすぎます | × |
3なぜ大手(食べチョク等)はスクラッチ(自作)を選んだのか
「大手が自作しているなら、うちもいずれ自作すべきでは?」という疑問に先回りして答えます。大手が自作を選ぶのは、規模と資本によって4つの前提が反転しているためです。
| 大手が自作する理由 | 中身 | めっけMONの現在 |
|---|---|---|
| ① 手数料の算数が逆転する | 売上が大きくなると「売上に比例する利用料・決済上乗せ」が「技術者チームの人件費」を上回る。月商数億円なら数%の差が年数千万円=エンジニア数名分 | 逆。固定費最小が正義の段階(月5.4万円 vs 自作の恒常運用負担) |
| ② 買い物体験そのものが商売の武器 | 大手同士の差別化は検索・おすすめ・定期便・生産者アプリといった体験の作り込み自体。借り物の土台では他社と同じ天井に頭を打ち、提供元の仕様変更に事業を左右される | めっけMONの武器は基盤ではなく「企業連携」と「AIによる少人数運営」。体験の差は現基盤の上でも作れている(登録代行・物語コンテンツ等) |
| ③ データとアルゴリズムの完全所有 | 購買・検索・生産者データを自由に使ったおすすめ・需要予測・物流最適化。これが彼らの防壁(モート)の物語でもある | データ自体はShopifyでも全量取り出せる。当社は自社データ基盤への蓄積を開始済み=自作しなくてもデータ資産は貯まる |
| ④ 資本市場のロジック | 食べチョク・ポケットマルシェは十数億円をVC調達しており、内製技術組織そのものが企業価値評価と採用の資産。「開発費」ではなく「技術資産への投資」という会計。加えて両社の創業期(2016〜17年)は日本にShopifyでモールを作る選択肢が実質なかったという事情もある | 当社は該当せず。資本は技術組織ではなく出店企業の獲得と集客に向けるのが合理的 |
ひとことで
大手は「ECサイトの出来」が本業だから自作します。めっけMONは「基盤の上で何をするか(企業連携×AI運営)」が本業なので、借りられるものは借り続けるのが合理的です。この4条件のどれかが当社にも当てはまり始めたら(特に③のデータ活用を製品の核にする段階)、それが自作を再検討するタイミングです。
4いつ見直すか — 「乗り換えを考え直すサイン」を3つ決めました
ずっとこのまま、ではありません。次のどれかが起きたら改めて検討します(決定台帳DEC-0157として記録済み)。
5乗り換えなくても手に入れるもの(着手済み)
「乗り換えないと得られない」と思われがちな2つは、今の土台のまま先取りします。
- お客様の買い回り体験:複数の出店企業から届く買い物の分かりにくさ(送料の内訳・荷物が別々に届くこと・冷凍と常温が別便なこと)を、カート画面と発送メールの改善で解消していきます。
- データの蓄積と活用:注文・閲覧データを自社のデータ基盤に貯め、おすすめ表示や需要予測、出店企業への「来月は◯◯が売れます」という提案に活かします。データは土台を将来変えても持ち出せる形で貯めます=乗り換えの自由も確保。
あわせて決めたこと
情報の二重管理(Excel台帳とWebで同じ情報を別々に持ちズレる問題)をなくすルールも決定しました(DEC-0158)。掲載情報の正はShopify、台帳には契約・口座などWebに載せない情報だけ。登録業務の作り直し(資料を出すだけ→AIが読み取り)も並行して進行中です。
6お金の面のまとめ
- 現在の土台費用は月約5.4万円(請求実測)=Shopify本体¥13,500+出店管理アプリ¥40,900。それでも乗り換え・自作より桁違いに安い構図は変わりません
- 💰 削減のご提案(確認済み・ご相談中):出店管理アプリが400社用の上位プラン(月約¥41,000)で契約されています。公式の料金表を確認したところ、プランの違いは「出店社数の上限」だけで機能の差はありません(25社用=月約¥8,000でも今の機能はすべて使えます)。25社用へ変更すると月約¥33,000・年約¥40万円の削減。出店が20社に近づいたら100社用(月約¥19,000)へ上げれば済みます(変更はいつでも即時可能)。上位プラン契約の経緯を確認のうえ、変更する方向でご相談しています
- このほか決済手数料(売上の約3.55%)がかかりますが、これはどの選択肢でも同水準(自作でも約3.6%)=乗り換えで消える費用ではありません
- 乗り換え・自作は「費用の節約」にはならず、数百万円規模の移行作業+恒常的な運用負担を抱える判断。今それに見合う利得はありません
- 見直しのサイン3つに当たった時点で、その時の最新の選択肢で再検討します(国内には産直モール実績のある移行先も確認済み)